インターネットバンキングの歴史と現在

1996年から2001年にかけて、いわゆる「金融ビッグバン」と言われる大規模な金融改革が行われました。バブルが崩壊した後の日本の経済の再生を狙ったものです。商品やサービスの規制が取り払われ、銀行でも保険の販売が認められるなど、銀行も自由化による激しい競争に巻き込まれました。1998年ごろには各行とも競ってインターネットバンキングのサービスを始めたようです。それまでは企業と銀行間をオンラインで結び、経理上の手間を減らす程度だったのが、コンピュータの普及に伴い、顧客の獲得のためにも新しいサービスが必要だったのです。

1995年にアメリカで、世界で初めてのインターネット専業銀行が誕生しました。営業店舗を持たないことから、伝統的な銀行業と比べて人件費や設備費にかける費用が少なくて済む分、金利を高くしてお客を集めることができるようになり、たちまち新しいビジネスモデルとして世界に広がっていきました。2000年には、現在の三井住友銀行の前身であるさくら銀行や富士通、日本生命、東京電力、NTT東日本などの出資で、日本でも初めてのインターネット専業銀行であるジャパンネット銀行が誕生しました。今までは銀行が開いている時間に合わせて、こちらが銀行へ出向いて行くしかなかったのが、24時間365日、インターネットに繋げる環境さえあれば、どこででも残高確認や振込みなどもできるようになったのです。

その後、ソニー銀行や住信SBIネット銀行など、大手資本を背景にして次々とネット専業銀行が設立されました。通常の銀行取引だけにとどまらず、外貨預金からカードローン、馬券の購入などまで、インターネットでできる様々なサービスを盛り込んでいます。また、いまや全国都道府県にあるコンビニエンスストアの大手、セブンイレブンに専用ATMを置いてその手数料を主な収益源にしているセブン銀行など、新しいスタイルの銀行も現れてきました。各社とも驚くほどの高金利のキャンペーンを行うなど、ますます顧客獲得の競争は激しくなっています。